世の中広しと言えど、私のように、正社員、フリーランス、会社設立、自営業、契約社員という働き方を全てを体験した人はあまりいないかも(笑)なので、それぞれのメリット、デメリットについて経験者として書いてみます。再就職したいとか、転職を考えてる人の参考に少しでもなれば幸いです。
まずは、仕事歴をさらっと。大学在学中は、家庭教師と週二回、単発で冷凍食品工場の流れ作業の手伝いとか、あれこれその時々で大学の求人掲示板にあるもののなかから予定が合うものを単発のバイトとしてやっていました。
そして普通に就職活動をして、新卒採用で出版社に入社。編集をやってたんだけど、心身ともに疲労困憊で退社。その後、Uターンで再就職。これは業種を変え、未経験での転職。グラフィック・デザイナー見習いとして広告制作会社へ。そこで4年くらい。
トータル5年フルタイム正社員としてサラリーマン生活した後、退職。理由は、ニューヨークに遊学~留学のため(英語学校の後、大学1年)。
海外で働くなどとは思ってもいなかったけど、労働ビザもサポートしてもらえて、アメリカのウェブホスティング会社に就職。そこでウェブ・デザイナー、クリエイティブ・ディレクターとして5年。その間には、ライター、取材のコーディネーターとして副業もしてたり。
グリーンカードが取れた後は、独立してインターネット・ビジネスで会社設立起業。今でいうアリババみたいなサイトを作って、、、アイデアは良かったと思うんだけど、軌道に乗ることなく会社はクローズ。
と言っても、人を雇っていたわけじゃないし、そもそも成功してないし^^; 会社経営については語る資格なしかなって思うので、この記事では触れません。
その後は、フリーランサーとしてウェブデザイナーやコンテンツ・クリエイター、ライターを20年近く。10年前からはオンラインストアを制作し、運営。
そんな私が、IT系人材派遣会社にテンポラリースタッフとして採用され、この度、月曜から金曜まで、毎日朝から晩まで働くフルタイムの契約社員として、銀行に出向。
長っ!(笑)ふう。というわけで、正社員、起業~会社経営、フリーランサー、自営業、契約社員のメリット、デメリット、最後は転職についてのメリット、デメリットについて、経験者目線で語ってみます。
正社員のメリット、デメリット
正社員のメリット
なんといっても安定ですよね。毎月一定のお給料と、残業があれば残業代分が増額、年に2回ボーナス、そして最後は退職金。パフォーマンスが良くて人間関係も問題なければ長年勤めているうちには昇進・昇給。貯蓄に投資に消費に、ファイナンシャル・プランが立てやすい。
有給休暇や健康保険があるのもいいよね。(アメリカでは特に保険が会社員であることの最大のメリットかと)会社によるけど、福利厚生が充実してて、社食が充実してたり、住居や交通費、残業時の晩ごはんの補助があったり、夜もある時間越えるとタクシーで帰れたり。仕事に必要な道具や備品も会社が経費として買ってくれる。
新人の頃は特に研修期間があったりして、会社から給料もらいながらスキルアップができる。
税金は天引きなので、フリーランサーや自営業のように面倒くさい会計業務にわずらわされることなく、本来の仕事に集中できる。
そんなところか正社員のメリットでしょうか。そんな夢のような職に就いてる人、どんだけいるんだよ!って声が聞こえそうですが、つっこみは次のデメリットを読んでからw
正社員のデメリット
会社のために尽くすのが当然のような空気とか、せっかくある有休も自由にとれない空気とか、残業してる人がいるとつきあいで自分も残業しないといけないような空気とか、なんだか不自由な空気が地味にストレス。
いい上司に恵まれれば天国だけど、そうでなければ地獄。上だけでなく、同僚でも、人が集まれば中には合わないとか、仕事だけの関係で割り切りたいけど、そういうプロフェッショナリズムが通じない理不尽な相手とか、一緒に働く人を選べないのが正社員のデメリットでしょうか。
そして、転勤。ある日辞令が出て、生活環境が一転するっていうのは、どこでも住める柔軟さがある人、いろんな土地に行ってみたい人はいいけど、そうじゃない人にとっては、ストレスになりますよね。
あとは人事異動。基本的には、会社だって、適材適所を考えて配置するものなのではと思うけど、必ずしもそれが自分が希望する部署じゃなかったり。私が出版社で働いていた時、編集が希望だったけど、新卒で当然、編集の仕事は未経験だから最初は営業補佐で事務職みたいなことをしていて、その次がプランナーで、それから編集に。私はたまたま運と実力(笑)で念願かなったわけですが、何年たっても第一希望の部署に配属されることなく、意に反した業務をし続けないといけないことは普通にある。やりたいことにこだわりのある人は、会社の規模が大きくなるほど、やりたいことを仕事にできる保証はないというのは、大きなデメリットと思います。
で、一つの会社で基本的には長く働くことになり、これはひとつ気を付けないとねと思うのは、その特定の会社のやり方しか身につかなくて、つぶしが効かない。その会社の一パーツとしてしか機能しない。だから、高齢になるほど転職が難しく、嫌でも辞めれない、クビになったら途方に暮れるリスクが大。
契約社員のメリット、デメリット
契約社員のメリットとデメリットは、正社員のちょうど反対みたいなことが多いけど、一応、両方まとめておきます。
契約社員のメリット
その職種の専門家として、会社が必要としている業務に対して雇われることが多いだろうから、本当にその仕事がやりたいことかどうかは人それぞれとはいえ、少なくとも自分が選んだ仕事で、想定内のタスクがあてがわれる。
そして、自分の能力の範囲で仕事をこなしつづけていく感じ。全然できない仕事をふられてすごいプレッシャーでストレスということも少ない気がする。
人間関係については、正社員も契約社員もそう変わらないけど、契約社員の場合、契約の期間終わるまでということで多少自由というか、選べる猶予があるでしょうか。
アメリカの場合、IT系とか、時給が高く、かつプロジェクト単位で契約期間が区切られるような仕事を選ぶと、短期集中で契約社員として働いて、次の仕事が始まるまでは、ぷいっと海外旅行に行ったり、プライベートライフを気ままに楽しむスタイルの人がよくいます。売り手市場的な職種の強み。ブランクあいても、自分が始めたい時期に入ってくる仕事を選ぶことができるから、技術職は強いですね。
どれだけ働いたらどれだけお金が稼げるっていう計画経済が成り立ちつつ、フリーランサーのような自由も味わえるというのが、契約社員として働く最大のメリットと思う。
そんな選り好みできる契約社員ばかりじゃないわよ!って声が聞こえてきそうですが、まぁ、私の経験談と、身近な人たちからの口コミってことで。
まだまだのびていくジャンルだと思うので、安定して儲かり、経験を積めば積むほど時給もあがる、しかも時間の自由もきくのが魅力と思う人は、今からでもプログラミング学習に自己投資をして損はないと思います。
契約社員のデメリット
正社員と同じレベルの仕事をしていたとしても、福利厚生やあれこれ保証はないし、業績が悪くなったりして最初にクビにされるのは契約社員という立場の弱さ、不安定さがデメリットでしょうか。まぁ、実力あれば、次のどこかを探せばいいだけなんだけどね。
実際に契約社員になってみて感じたのは、出向先次第ではあるものの、ざっくりいって、その会社の正社員じゃないっていう疎外感みたいなものがあります。
アメリカだと12月はホリデーシーズンで、どこでも会社主催のパーティーがあるんですが、それに呼ばれなかったり(笑)かなりどうでもいいことだけど!
私はフルタイムで毎日正社員の人と同じような環境で働いていて、普段まったくそういう区分を意識していなかったので、その日、正社員のみなさんがドレスアップして登場して、5時過ぎにいそいそと楽しそうに去っていく光景を見るにつけ、「ふーん、そういう線引きするのかー。またひとつ、社会勉強になったわ。」という感想を持ちました。
フリーランスで働いていたときは、クライアントからクリスマスパーティーなり、忘年会なり、「いつもお世話になって、ありがとうございます〜」みたいなもてなされかたをしていたんですよね。一緒にプロジェクトを完成させていく大切なチームって感じで。
フリーランスの時は、ミーティングでたまに会うだけ、あとはメールでやりとりだったから、契約社員で出向して毎日同じオフィスで働いている方が関係が近いようなマインドだったから、そっかー、区別されてるのねーと。
そういえば、新聞で、契約社員は社員食堂が使えないとか、見たなぁ。福利厚生の一部だから、契約社員と正社員がこういう点で平等にはならないってことですね。仕組みはわかるけど、実際経験すると、疎外感を感じるのも人間ってものだよと思います。
正社員と契約社員のメリット、デメリット:まとめ
月並みですが、安定を求めるなら正社員。もっと自分中心でドライに働くなら契約社員という感じでしょうか。
人生のステージによっては、考え方も違ってきます。
私は現在50代。若いころは正社員だったけど、正社員にこだわったことはなくて、より専門的な仕事をしてくうちに起業したり、フリーランスと自営業やったりした後にフルタイム契約社員。実はもうすぐ辞めるつもりなので、次は正社員として楽しい職場で、のびのび働きたいなと思っています。副業と趣味にいそしみつつ!
仕事は、一日の中で一番時間がとられる部分。いつでも希望通りの条件では働けないかもしれないけど、常に自分が納得できる、楽しめる、成長できる、何かお金を稼ぐ以外のメリットも追求したいなと私は思っています。うん、仕事、大事だ!以上!