2019年の5月から、ニューヨークの地下鉄やバスが、タッチ決済の自動改札を導入しはじめました。まだ一部の路線だけですが、2020年終わりを目途にバスも含め全線で使えるようになるそうです。実際にニューヨークの地下鉄にタッチ決済で乗ってみた感想を通して、世界基準のタッチ決済ついてレポートします。
タッチ決済とは
タッチ決済とは、クレジットカードやスマホ、スマートウォッチなどを、タッチ決済用の専用リーダーにタッチする、かざすだけという簡単さで完了する決済方法。コンタクトレス決済/非接触型決済とも言います。
タッチ=接触という意味なのに、コンタクトレス決済って、ちょっと頭が混乱(笑)「かざす」という表現の方が、非接触というニュアンスが伝わりやすいと思うんですが、かざし決済よりも、タッチ決済の方がかっこいいので、タッチ決済なのかな。まぁ、実際、「タッチ!」で(も)決済は完了するので、支払うイメージのシンプルさ、簡単さ、軽快なリズム感は、長々とコンタクトレス決済/非接触型決済なんていう専門語っぽい言い方より、タッチ決済の方が訴求力があると思います。
タッチ決済の利点
従来のクレジットカードの場合、 磁気のあるところを読み取る式だったり、チップのあるクレジットカードを差し込んで読み取られるのを待つ必要がありましたが、とにかく、タッチだけなので、素早い!簡単!
そして体験的なものですが、読み取り精度が高い。だいたい一発タッチで、ピコん!って音がして、瞬時に支払い完了。
カードを取り出して人目に触れたり、ましてや人に手渡したりといった、カード番号を盗まれるリスクも回避できる分、安全性も高い。
タッチ決済のメリットは多いです。
タッチ決済できるかどうか?このマークが決め手!
タッチ決済できるかどうかは、WiFiマークのような、バームクーヘン6分の1みたいなアイコンだけ、あるいは、上記写真のように、4本のライン+楕円とカードを持った手の線画が合わさったアイコンが目印。このマークが表示されているところで、タッチ決済を使うことができます。
アメリカでは、元々クレジットカードを使うのが日常的で普及していたのもあり、タッチ決済が始まってからというもの、その普及の勢いもすごい。タッチ決済できるところが増えています。スーパーやコンビニ(ドラッグストア)など、チェーン展開しているようなお店は当然のこと、コインランドリーでも、小さな個人商店でも、それこそ路上販売でも、タッチ決済を導入しています。
ニューヨークの地下鉄では、タッチ決済を大宣伝推進中
そんな背景があったものの、ニューヨークの地下鉄にタッチ決済が導入されるのは、ニューヨーカーにとっては、ちょっとした驚き。
というのは、これまでは、メトロカードっていうぺらぺらのプラスティックの磁気読み取り式のプリペイドカードだったんですが、これがとにかくもたつく。なんで、あれ、もうちょっと固い素材か厚みがあるものにできなかったのか。薄いぺらぺらのカードだから、溝をしゅっと通す時に下手くそ(笑)な人だとしなってしまい、一回ではうまく読み取れない。いや、動作としては問題なくても、読み取りの精度自体が悪くで何度も何度もやっても読み取らない時もある。
なので、急いでるのに、自分や、自分の前の人がもたついて地下鉄乗り損ねたり、日常茶飯事。とてもストレスなんです。
タッチ決済だと、そういう読み取り失敗率が格段に下がることが期待できるので、全線どの改札でも使えるようになるのが待ち遠しい私です。
それにしても、ニューヨークの地下鉄、タッチ決済への移行に関して、なかなかの力の入れよう。すでにタッチ決済自動改札機が設置されている駅での、この大々的宣伝っぷりを見てください!
ね?力入ってますよね?で、ポスターのコピーを見て気づかれたと思うのですが、英語では、「タッチ (touch)」とは言わず、「タップ (tap)」って言います。日本語でも、スマホやタブレットの操作で、パソコンでいうところのクリックを、タップって呼びますよね?あの「タップ」。同じような意味ですが、英語の感覚だと、タップの方が、ぽんって軽く一瞬接触させる感じ。タッチの方が人肌感覚があります。個人の感想です(笑)
多分、日本語では、タップだと、タブレットやスマホに馴染みがない層に訴求しにくいということで、タップ決済じゃなくて、タッチ決済という言い方にしたんじゃないでしょうか。
ニューヨークの地下鉄を、タッチ決済で乗車する方法
私は今回は、本記事の冒頭写真にあるように、タッチ決済ができるクレジットカードを使いましたが、タッチ決済機能付きのデビットカードや銀行カード、NFC機能付きのスマートフォンや、スマートウォッチにApple Pay、Google Pay、Samsung Pay、Fitbit Payといったデジタルウォレット(電子財布)のアプリを入れて、銀行やクレジットカードと紐づけしたものが使えます。
説明を一応しておくと、クレジットカードやスマホやスマートウォッチを、タッチ決済マーク~TAP HEREあたりをめがけて、ぽんとタッチさせたらいいだけです。
まとめ
ニューヨークの事例なんですが、ちょっとタッチ決済の便利さを日本の方々に知っていただきたく、力説しました。なぜかというと、今回、日本は消費税値上げ分をキャッシュレス決済することでポイント還元するので、現金主義だった人も、キャッシュレス決済に注目しています。それなりの影響力で、キャッシュレス決済の普及率があがったのは好ましいです。
でもね、FelicaやPaypayや楽天EdyやLINE Payや楽天Payって、日本在住で日本の銀行や日本発行のクレジットカードがないと使えないんですよ。だから、こういう支払い方法がいくら広まっても、海外からやってきた人は、何の恩恵もなし。
ガラ携を踏襲する、ガラ電子マネー、ガラキャッシュレス決済。。
なぜ、インバウンド消費も取り込める、国際クレジットカード系タッチ決済の方に力を入れないのかと。
日本でもVisaのタッチ決済、AMEXのタッチ決済、Mastercard®コンタクトレスなど、大手クレジットカード会社がタッチ決済機能付きクレカを発行しているので、こっちを私は応援したい!自分の都合だけど(笑)日本に住んでいる人だって、日本国内で使えて、海外旅行に行った時も使えたらいいに決まってるし。
というわけで、私のまとめは、タッチ決済よろしくってこと!
現場からは以上です!